Slack連携でできること
OpenClawのSlack連携は、「社内の人間がSlackで質問したら、AIが自動で回答・実行する」仕組みです。ChatGPTのSlackアプリと違い、Gmail・Google Sheets・カレンダーと連携して実行まで完結できるのが特徴です。
代表的な使い方:
- メッセージ送受信: 特定チャンネルの投稿を読み取り、条件に応じて返信
- チャンネル管理: 新規チャンネル作成、メンバー追加、アーカイブ
- ファイル操作: Google Sheetsのリンクを投稿したら自動でデータ取得して集計結果を返信
- リアクション: 特定の投稿に絵文字リアクションを付ける(承認フローなどに活用)
- スレッド返信: 元投稿のスレッド内で会話を続ける
Gmail・Sheetsと組み合わせることで、「Slackで依頼→AIが処理→結果をSlackに投稿」という一連のワークフローを自動化できます。
社内FAQボットとしての使い方
OpenClawをSlackの社内FAQボットとして使う場合、「質問されたらナレッジベースを検索して回答する」流れが基本です。
構成例:
- Google Sheetsまたはドキュメントに社内FAQ(Q&A集)を用意
- Slackの「#質問」チャンネルで投稿を監視
- 投稿内容をOpenClawが解析し、関連するFAQを検索
- 該当する回答をスレッドで返信(見つからない場合は「該当なし、人間が対応します」と通知)
実装のポイント:
- ナレッジベースの形式: Google Sheetsで「質問 | 回答 | カテゴリ」の3列構成が管理しやすい
- 検索精度: Claude APIの埋め込み(Embeddings)機能で類似質問を検出
- 学習: 「該当なし」だった質問を人間が回答したら、自動でFAQシートに追記する設計も可能
- 権限設定: FAQシートは「閲覧専用」権限でOpenClawに渡す(誤編集を防ぐ)
活用例:
- 人事制度・福利厚生の質問(「有給の申請方法は?」)
- 社内システムの使い方(「経費精算の締め日は?」)
- 技術FAQ(「開発環境のセットアップ手順は?」)
- 営業資料(「製品Aの価格表はどこ?」→リンクを自動返信)
通知・レポート用途
OpenClawからSlackへの自動投稿は、定期レポート・アラート通知に活用できます。人間が毎日手動でコピペする作業を自動化しましょう。
定期レポートの例:
- 毎朝9時: 前日の売上・問い合わせ件数をGoogle Sheetsから集計→「#営業」チャンネルに投稿
- 毎週月曜: 先週のタスク消化率をGoogleカレンダーから集計→「#プロジェクト」に投稿
- 毎月1日: 先月の全体サマリ(売上・コスト・利益)を集計→「#経営」に投稿
アラート通知の例:
- 異常値検知: 売上が前日比-30%以上→「#アラート」に即座に投稿
- 締め切りリマインド: 営業日報の未記入者がいたら「#営業」でメンション
- 外部サービス連携: Gmail受信トレイに「重要」ラベルのメールが届いたら「#緊急」に転送
投稿先チャンネルの設計:
- #daily-report: 自動投稿専用チャンネル(人間は投稿しない)
- #alert: 異常値・エラー通知専用
- #営業・#開発: チーム別に関連するレポートを投稿
誤投稿・情報漏洩の対策
Slackは社員全員が見られるため、OpenClawの誤投稿は社内全体への情報漏洩に直結します。以下の対策が必須です。
「#営業」に投稿すべきデータを「#全社」に投稿してしまう→顧客情報が全社員に漏洩。
対策: 投稿先チャンネルIDをハードコードし、変更時は人間が承認するフローを設計。
Google Sheetsから取得したデータに顧客の氏名・電話番号が含まれていた→Slackに平文投稿してしまう。
対策: 投稿前にデータをマスキング(「山田太郎」→「山田様」)、または集計結果のみ投稿。
エラーメッセージに「API Key: sk-xxx」が含まれていた→Slackに投稿してしまう。
対策: エラーメッセージは人間が確認できるログに記録し、Slackには「エラーが発生しました」とだけ投稿。
投稿前確認フロー:
法人では「投稿内容を下書きとして保存→人間が確認→承認ボタンで投稿」というフローが推奨されます。ただし、定期レポートなど「確実に安全」な投稿は、自動投稿でも問題ありません。
チャンネル制限:
- OpenClawが投稿できるチャンネルをホワイトリストで管理
- 「#全社」「#random」など、全社員が参加するチャンネルは原則禁止
- テスト専用チャンネル(#test-bot)で動作確認してから本番投稿
法人でのおすすめ運用ルール
OpenClawのSlack連携を法人で安全に運用するためのルールをまとめます。
1. 専用チャンネルを作る
- #ai-bot: OpenClawに質問する専用チャンネル(人間同士の会話は別チャンネル)
- #ai-log: OpenClawの全操作ログを投稿(監査用)
- #test-bot: テスト環境用(本番投稿前の確認)
2. 権限設計を明確にする
| 権限レベル | できること | できないこと |
|---|---|---|
| 読み取り専用 | チャンネルの投稿を読む | 投稿・リアクション・DM |
| 返信のみ | スレッド内で返信 | 新規投稿・DM |
| 投稿可能 | 指定チャンネルに投稿 | チャンネル作成・削除 |
| 管理権限 | 全操作 | (制限なし) |
初回導入は「読み取り専用」または「返信のみ」から始め、動作確認後に段階的に権限を拡大します。
3. ログ監査を習慣化
- OpenClawの全Slack投稿を「#ai-log」に記録
- 週次でログを確認し、異常な投稿がないかチェック
- 月次でAPI使用量とログ件数を照合(不正利用の検知)
4. 社員への周知
- OpenClawが動いているチャンネルを社員に通知
- 「AIボットが自動返信します」と明記(人間と誤認させない)
- 機密情報は「#ai-bot」に投稿しないよう社内ルール化